先週末、建築を観に軽井沢に一泊で出かけてきました。
初めての軽井沢。
高級避暑地というイメージからちょっと敬遠していたところがありました・・・・・
(マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏の別荘もあるとか・・・)
だいぶ前から計画していたのですが、軽井沢サミットとおりしもバッティング。
警官が大勢警備にあたっていましたが、特に支障はありませんでした。
さて、旧三笠宮邸から始まり、A・レーモンドの聖パウロカトリック教会、軽井沢タリアセン内に移築されたA・レーモンドのアトリエ兼別荘の「夏の家」、ヴォーリズ建築、その他いろいろ駆け足で回りました。
A・レーモンドは、吉村順三さんの師匠です。
吉村順三さんは、自然素材を取りいれた和風なモダン建築を設計や施工をしている
方たちに強い影響を与えている巨匠です。(私の師匠は対極にいました)
私もレーモンド建築が好きなので聖パウロ教会は観たい建築でした。
夏の家は、移築後の外壁のペイントに首をかしげてしまいますが、
建築構成の斬新さはそのままです。
この夏の家、ル・コルビジュエの計画案バタフライルーフのエラズリス邸を盗用した?などの
いわくの建築です。
昔の写真では草屋根になっていましたが、もちろん今は違います。
しかし、雨が多い日本で、また雪も降るこの地域で、よくV字形の屋根にしたなぁと
感心してしまいました。
いずれも高気密高断熱からはほど遠い(そんな考えはなかった)建物です。
しかし、建築のダイナミックさや精神性をすごく感じることができます・・・・
さて、宿は上田市別所温泉にある旅館花屋さんにお世話になりました。
この建物も文化財指定で、100年以上前の宮大工が建てた純日本建築です。
やっと子供たちも育ちあがったので泊まることができます。(笑)
(昔は折角ならと奈良ホテル旧館などのようなところに宿泊してきました)
この花屋さんの各棟を繋ぐ吹きさらしの渡り廊下は体験する価値はありますよ。
翌日は、別所温泉から近くにある戦没画学生慰霊美術館「無言館」へ行きました。
自分の子供と同じくらいの年齢で戦死せねばならなかった方々の魂がこもった絵を観て、
心が震えました。
篠突く雨と打ち放しコンクリートの建物が、心のチューニングを変えたかもしれまんせん。
長野県上田に行かれる機会がある方は、是非、行ってみてはいかがでしょうか?
あっそれから、旧三笠宮邸で騒がしいほどの蝉の声!
受付の係の方に尋ねたら、「このあたりで春に鳴くエゾハルゼミですよ」と教えて
くださいました。この時期にしか聴けないとのことでとてもラッキーでした!
さて、次はどこにいこうかなぁ・・・
設計/高橋